人生漫遊記

日常的に感じていること考えてしまうことを挙げていきたいです

高校の時の話

高校生のぼくは自転車通学でした。

毎朝7時30分〜8時の間に友達が迎えにきて2人で登校していました。

 

そしてある日、いつものように友達が迎えにきてくれて自転車で通学していると向こうから自転車に乗った小太りのハゲたおじさんが来ていた。

ぼくは何も気にすることなく通り過ぎようとしていると、すれ違いざまそのおじさんが

 「かぁぁっ」と威嚇するようにしてそのままのスピードで去っていったんです。

 

ぼくは一瞬のことで何が起きたから分からなくて友達の顔を見ると口を開いてそのおじさんの後ろ姿を見つめていました。

その後に話を聞くと完全にぼくの方を見て威嚇してきていたようでぼくは怖くなったのですが学校に着く頃には忘れていた。

 

それから数日経ちぼくは朝の友達とは別の友達2人と計3人で帰っていました。

帰り道には川にかかる二車線ほどの広さと片道だけの歩道がある橋があり、その橋に入り前を見ると一台の自転車が奥から来ていたので僕たちは一列になりぼくは2番目に位置しました。

 

向こうの自転車との距離が縮まると僕はアッと思い寒気が走りました。

数日前僕を威嚇してきたおじさんだ!

僕はすぐにわかりました。

周りの友達にそのことを伝えておらず、今伝える暇もなかったので僕は覚悟を決めまっすぐ前を向いて自転車のペダルを踏みました。

 

そしてその時が来ました。

 

1番前の友達が威嚇おじさんの横を通ります。

すーーっ、、

何もなかった!これはいける!

だいたいおかしいんだ!いまどき威嚇なんて!

そして2番目の僕が横を通る

すー「かぁぁっっ」

なんでだよ!!

だが僕はまだ視線を落とすわけにはいかなかった。そう3番目の奴に威嚇をすれば僕だけが威嚇対象ではないということがわかるからだ。

3番目は驚いているのか目をひんむいてそのおじさんを見つめていた。

もう威嚇してくれ!そいつにも渾身の威嚇をみせてやれ!僕はそう思うようになっていた。

そして3番目の横を通り過ぎる。

川で大きめの魚が跳ねる音がした。

僕はそのおじさんの横顔を見ることはなかった。

数年が経ちそのことを鮮明に思い出す。

そのおじさんがどのような意図で僕だけを威嚇してきたのかわからないけどいつかそのおじさんがなぜそのような経緯に至ったのか想像で話を作ってみたくなった。

 

今になってふと思い返すと確かそのおじさんには歯が前の2本しかなかったから化け猫かもしれない。